KAWAMURA LEATHER

LEATHER

革について

TANNERS

取扱いブランド

私たちはたくさんあるタンナーから、環境に配慮しているタンニン革、その中でも品質が安定しているところ、伝統がありながらも革新し続けるここぞ!というタンナーの商品を各色常時50枚以上在庫しています。

上記のタンナーだけでなく、Tempesti,Virgilio Conceria Artigiana等、ほかにも環境に配慮しており、特色のあるベジタブル革を国内外問わず調達してまいります。既存培ってきた取引先の信頼や、ネットワークを駆使してその関係をよりよくして、使い手・作り手の皆様が喜んでくれる商品を提供し続ければと思います。

VEGETABLE LEATHER

ベジタブルレザー(タンニン革)

ベジタブルレザーとは、植物の幹や樹皮に含まれる「タンニン」という天然物で鞣し、生産された革であり、環境にとても配慮された商品です。様々な植物天然タンニンを用途に応じて配合し、そのタンナーの独自の脂を加えることで、時には靴の革底のように力強く、一方ではバッグで使われるようなしなやかさを出すことができ、様々な用途に合わせて仕様を変えていきます。

タンニン革の特徴はその丈夫さですが、一方革に含まれるタンニン成分が日に当たると焼けて色が変わるのと、水を通してしまうということでデメリットもあるデリケートな商品になります。しかし、この傷や変色や経年変化自体が天然物の印であり、環境に配慮された手法で製造されている証明でもあります。しっかりとケアをしていれば数十年単位で使い続けることが可能です。周りにもたまに、おじいさんのバッグを受け継いでいるお友達とかいらっしゃいませんか?使う人の使い方やその人の手の脂やケアの方法で色合い・艶が唯一無二の存在に変化していく材料かもしれません。

PROCESS

我社が取り扱う革のプロセス

では、そもそも日本とイタリアのタンニン革の違いは何か?
簡単に分解すれば以下の三要素で品質が決まります。

01

原皮

[原皮]
原皮についてですが、品質は輸送する間に傷んでいくため塩蔵方法で決まるともいわれております。ヨーロッパでは塩をパテのように皮に塗りこんでいる企業が多いように見受けられます。原皮は、お肉や乳製品のために飼育されたものの副産物ですので、その用途によって原皮の個性も変わってきます。オランダの乳牛については大きく分厚い皮がとれる事で有名です。一方北欧の原皮については、小さい品種ながら冬は宿舎に入れる事から傷が一般的に比べても少ないともいわれています。
日本では食用の黒毛(一毛)とホルスタイン、またその交雑種(F1)という3種類の原皮になっております。

[原皮の分配]
イタリアタンナーは用途別にすみ分けされているため、タンナーに届く前の原皮の状態でショルダー、ベンズ、ベリーにカットされます。ショルダー(肩)はバッグ・ベルト用、ベンズ(背中からお尻)は革底・馬具・ベルト・鞄、ベリー(お腹)は小物用に主に使われます。
原皮→カット屋→タンナーとここまでも多くの人が携わっております。日本では原皮の状態でカットすることはありません。

02

鞣し薬品

イタリアでは毎年数えきれないくらいの新しい商品が開発され採用されています。現在、日本国内では市場が小さくなってしまい国産商品はほとんどなくなってしまいましたが、新商品は大きな市場特に中国、ヨーロッパ、メキシコ中心にどんどん開発されています。
脂についてはイタリアでは特にバケッタ製法という名前で知られているように、魚油を中心とした独自の配合が進んでおり、タンナーごとにその伝統が引き継がれています。日本でいえば門外不出のウナギ秘伝のタレみたいなものでしょうか。また、革のあの独特のにおいの元は脂のにおいがもとです。

03

鞣し方法
(タンナーの腕)

タンニン革については冒頭の段落で述べた通り、すべての工程で細心の注意が必要で、長年の伝統がつまっており一言では語れません。工程についても1週間長いもので1か月以上かかる商品もあります。その中でも乾燥方法はとても難しいと一般的にされております。設備投資が進んでいるタンナーでは専用の乾燥室もあり、大掛かりな部屋で湿度、温度まですべて管理するほどで近代(設備)化が進んでおります。しかしどれをみても一枚一枚表情は違います。そこが革の良さだと思います。