Virgilio ヴィルジリオ
希少なピット槽鞣し技法を守り継ぐ気鋭のタンナーVirgilio Conceria Artigiana
Virgilio Conceria Artigiana(ヴィルジリオ・コンチェリア・アルティジャーナ)社は、イタリア・トスカーナ州ポンテ・ア・エゴラ地区にシモーネ・ニエリ氏によって創設され、トスカーナの伝統鞣し技法のバケッタ製法をベースに高品質な植物タンニンなめし革の生産しています。
製造プロセス
Virgilio社では、主にフランス産の高品質なショルダー部位の原皮を厳選して使用し、製造プロセスでは、伝統に従いケブラチョなどの樹皮から抽出した植物タンニンを使用しています。 2022年からは「スロー・ピット・タンニング」(ピット槽鞣し)にも取り組んでいます。現代では効率の良いドラム鞣しが主流ですが、手間暇のかかる伝統的なピット鞣しを復活させることで耐久性に優れ、時間とともに味わいが増す高品質な革の製造に挑戦しています。
代表的な製品
Virgilioの作る革「MARGOT(マルゴー)」は、同社のアイコニックな革として人気を集めています。Margotの仕上げは表面にスクラッチ加工を施した独特の外観で自然でマットな仕上がりですが、使い込むほどに艶が増し味わいを増す経年変化を愉しめる革です。大物のバッグからカードケースなどの小物まで、幅広く多種多様な用途に使っていただいております。
環境への配慮
植物タンニンなめし革を使用することには、生産プロセスにおける環境への影響が低いことや、生産過程での大幅な水の節約など、多くの環境的利点があります。世界で生産される革の中で、植物タンニンなめし革はわずか10%にすぎません。Virgilio社は、2024年6月にLeather Working Group(LWG)からシルバー認証を取得し、環境配慮型の革製造企業として国際的な評価を受けています。また、製造過程で使用するタンニン液を再利用するなど環境への負荷を最小に抑えた革の製造法を行っています。
KAWAMURA LEATHERとのパートナーシップ
KAWAMURA LEATHERでは、Virgilio社の革を直接輸入し、定番商品として取り扱っております。ピット槽鞣しの「LINEA VASCAシリーズ」やMARGOTにホワイトワックスをかけた独特の表情が特徴の「MARGOT FOG」はKAWAMURA LEATHERのみで販売されているexclusiveです。 また、東京レザーフェアなどのイベントでは、Virgilio社の代表シモーネ氏を招いたトークセッションや展示を行い、革の魅力を広く紹介しています。
関連商品
MARGOT / マルゴー
植物タンニン鞣しで染料仕上げ、オイルがしっかり入った革なので、使い込むほどに味わい深い色に変化し、自然な艶が出て来る、経年変化(エイジング)を愉しんでいただける革です。 表面はスクラッチ加工によりざらついたタッチ感でマットな印象ですが、使い込むほどに通常の銀付き革以上の艶がでる、経年変化の振り幅が魅力の革です。 また、スクラッチ加工のムラも絶妙で、テクスチャーとしても魅力を感じる仕上がりとなっています。
- イタリア
- タンニン革
- 2.2~2.5mm前後
- ショルダー
- 1.6mm〜1.8mm
- 定番20色
¥22,500円(平均)
MARGOT FOG / マルゴーフォグ
『MARGOT / マルゴー』にワックス加工を施した革です。 ワックスを乗せてからスクラッチ加工を施すことでよりムラ感が際立ち、『MARGOT / マルゴー』よりも更にユニークでインパクトのある仕上がりとなっています。 物性としては植物タンニン鞣しで染料仕上げ、オイルがしっかり入った革で、表面のホワイトワックスが使い込むほどに革の内部に浸透していき、ワックス革特有のツヤを帯び、味わい深い色に変化していく、そんな経年変化(エイジング)を愉しんでいただける革です。
- イタリア
- 植物タンニン鞣し
- 110〜190ds前後
- ショルダー
- 2.0mm〜2.5mm
- 定番12色
¥ 24,000(平均)
LINEA VASCA Liscio / リネア ヴァスカ リスシオ
ピット槽で鞣したスムース仕上げの革です。 効率の面からドラム鞣しが主流となっている現代において、同タンナーの代表Simone氏が「古き良き頃の鞣しを復活させたい」との思いで取り組んだピット槽鞣しの革で、ドラム鞣しよりも手間隙がかかる鞣し方法となりますが、コシのあるモッチリとした質感はピット槽鞣しならではの仕上がりと言えます。
- イタリア
- 植物タンニン鞣し
- 100~180ds前後
- ショルダー
- 2.0mm〜2.2mm
- 定番13色
¥24,500円(平均)
LINEA VASCA Box / リネア ヴァスカ ボックス
ピット槽で鞣したシュリンクレザーです。 効率の面からドラム鞣しが主流となっている現代において、同タンナーの代表Simone氏が「古き良き頃の鞣しを復活させたい」との思いで取り組んだピット槽鞣しで、ドラム鞣しよりも手間隙がかかる鞣し方法となりますが、コシのあるモッチリ感と細かく凹凸のはっきりとしたシボはピット槽鞣しならではの仕上がりと言えます。
- イタリア
- 植物タンニン鞣し
- 110~190ds前後
- ショルダー
- 2.0~2.2mm前後
- 全13色
¥24,500円(平均)
TANNERS タンナー 一覧
イタリアの伝統的な革づくりを支えるタンナーたち。
KAWAMURA LEATHERでは、現地で直接対話し、品質と理念に共感できるタンナーからのみ革を仕入れています。
ここでは、私たちが選び抜いた信頼のパートナーをご紹介します。